いつか愛せる

DVのその後のことなど

もしネットを使えたら

 もし義両親が存命中にネットを利用できたら、どんなメリットがあったか考えてみた。一番役に立つのは多分、食糧と日用品の買物だ。

週に2回の買物をヘルパーさんに頼む必要が無くなれば、掃除や洗濯の回数を増やすなど別のことをお願いできる。私もしょっちゅう義実家の買物をしていたので、その手間も省ける。

 

 実はスーパーなどの宅配サービスを試そうと、私は営業マンとも何度か話をした。でも紙の注文書を使うには、2週間先に必要なものを推測しなくてはならない。紙に書いて配達員さんに渡す仕組みだから、かなりタイムラグが出来てしまう。それを義母が嫌がった。

無理もない。私だって2週間先の予定など立てられない。食べ盛りの子どもでもいれば確実に食材を消費できるが、ムラのある食べ方なので食品ロスが増えるに違いない。

 

 私自身がネットスーパーを利用したこともあるが、肝心なものを揃えられなかった。義母は繊細なので大人用オムツとパッドのサイズや使用感にもこだわり、特定のものしか使えない。ネットスーパーにその製品の扱いが無く、毎回私が買っていた。結局ネットスーパーは手数料がかかるのも惜しくてやめてしまった。

 大人用のオムツは意外に重く、自転車の荷台に1パックしか乗らないほど大きい。あのころの私は元気で揚揚と運んでいたが、今だったらきついなあと思う。

 

 次に役立ちそうなのは出前の発注だ。

今時、昔のように電話で注文して届けてくれる食べもの屋さんは少ない。どうしてもお弁当に飽きてしまうので、出前館などを利用できれば楽しみも増えたと思う。

 義母はもともとテレビで見た美味しいものを取り寄せたりしていたから、ネットで各地の名産など取り寄せられたら喜んだに違いない。

 

 他には連絡手段として。

固定電話は迷惑電話が多すぎて外してしまったし、携帯電話は高齢者には使いにくい。

義父は手が大きかったので余計なところに触ってしまうのだろう。度々マナーモード設定にしてしまって音がならず、着信に気づいてもらえなかった。

そもそも着信音を最大にしてあっても、電話の近くにいるときしか聞こえなかったようだ。

私は手作りの(←パワポ作成だけど)大きなマニュアルを作ってみたが、ほとんど役に立ててもらえず。リモコンと同じで、携帯の画面表示が小さくて見えなかったらしい。

 

 そんな時パソコンのメールで連絡できればかなり安心できる。当時から何度もそうしたいと考えたが、客観的に見て難しそうだったし、義両親にその気が全くなかった。

それに義実家に大掛かりな回線工事をしなくてはならず、お試しすることも出来なかった。

 

 私の母はせっかく今パソコンを使えるので、あきらめずに使い続けてほしい。スマホでもほぼ同じことが出来るだろうけれど、画面が小さすぎる。ネットスーパーをスマホで注文なんて・・・私でも嫌だ。