いつか愛せる

DVのその後のことなど

今週のお題=人生変わった瞬間

 引越し話を中断してお題に挑戦。あの夫との結婚ほど私を変えたものなど無い! 何度も書いているように、私たちはかつてDV状態だったわけで。

 

 結婚前、私は夫の気質に気付いて迷った。マリッジブルーなんかではない、リアルな不安。母と一緒に婚礼家具を買いに行ったとき「これで引き返せない」と思ったほど。

 何がきっかけで気持ちを切り替えたのかもう思い出せない。とにかく私は決心して夫(当事は婚約者)に言った。あれが私の人生が変わった瞬間。

「私は30年かけてあなたを変える努力をするから、あなたも変わる努力をしてね」

 

 なんだかなあ。結婚前から共依存症まっしぐらな発言。「あなたを変える」って、ずいぶん傲慢だな私。とはいえ30年は苦労する覚悟を決めたわけか。お馬鹿さんな私。

 

 夫と結婚しなかったら。20年前に自身のDV経験を書いた本を出すなんてことは、ありえなかった。同様に、自分のサイトを作って掲示板を管理することも無かった。人生を深く考えそれを文章にすることも、掲示板で仲間から宝物のような言葉を拾うこともなかった。

こうしてブログを書くこともきっと無かった。

 

 逆に夫と結婚しなかったら。普通の(?)男性と結婚して子どもも居たかも知れない。だとすると今ごろ孫もできたかも知れない。年に一度くらいは旅行したりして、月に一度くらいは奮発した外食をしたりしていたかも知れない。

 だからと言ってそれが何? そんな漠然としたイメージしか浮かばないのだから、私にとって大した価値はない。

 

 それより私は、ネタの豊富な自分の人生を面白いと思う。山も谷も天国も地獄も夫と歩いた記憶を尊いと思う。友のように親しくなれた夫の両親の記憶も失いたくない。

私の人生をそのまま書いてもネタになるのは、夫と結婚したからだ。私自身は平凡な人間だと思うが、夫の存在はネタの宝庫。

 

 そう言えば先月、結婚して本当に30年経ったっけ。ふたりともそれなりに変わった。私が夫を変えたのでなく、影響し合って互いに自分を変えたと思う。

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