いつか愛せる

DVのその後のことなど

モンスターペアレントで思い出した被害者意識

 私は子育ても教員になった経験もないので、モンスターペアレントについて意見は持っていません。ただ「被害者意識が強い」とのことに色々考えました。この↓記事の2ページ目に「認知の歪み」についての記述があります。

保護者のモンスター化防ぐ「枠組みづくり」の視点 「法的根拠」がない現状では毅然と対応できない

https://news.yahoo.co.jp/articles/0b09d575de208fdd6ac2e48e7085f79bc51cc1b8

私は以前「扱いにくい当事者」という記事を書きました。自分も含めDVの被害を受けた人のことです。実は扱いにくさに書き加えたかったのが被害者意識です。共通点に思える部分があります。


◆当事者の被害者意識 モンスターペアレント(俗に言う略して「モンペ」)は「被害者意識が強い」とのことですね。まぎれもなく被害を受けていた人にも当然その意識はあります。実は過去に、ネット上で荒れるDV当事者を何度も見ました。多分、モンペと化した人と似ていると思います。私も元当事者ですから、ある時期には暴れたくなるほど危険な精神状態だったと自覚しています。

(ガマズミ=莢蒾の花言葉は「結合」「私を見て」「私を無視しないで」など)

            

◆過剰に反応する DVや虐待を受けている人はその自覚が無いか、あるいは薄い場合が多くあります。でも自分の被害を認識できると、今度は攻撃に過剰に反応しやすい状態になります。手負いの獣のように過敏なので、同調や労り以外の反応をうけると急に怒り出すことさえあります。私が過去に何度か見かけた当事者は、まるで常に怒っているようでした。

◆怒りたい こんな可能性があります。被害の渦中で感情を殺し、やっと取り戻している最中かも知れません。かつて私も怒りを取り戻した際に苦労しました。しかも「どうやら私はもっと怒りたいらしい」と自覚もしました。図書館に行くと、無意識に女性が踏みつけられる実録のような本ばかり選んだのです。それまで怒るべきことに怒ることができなかった反動ですね。認知の歪みというより、捻じ曲げた認知を正す過程です。


◆過渡期 こういうことはすべて過渡期で、当事者はずっと同じ状態ではいません。どう変わるかは人によるので何とも言えませんが、私は被害者意識を捨てたいと思い、時間をかけて実現しました。自己憐憫を抱えたままでいるメリットがあるとすれば「自分は優遇されるべき立場だ」と思い込めることくらいだと思います。

◆共通点 過去、自分の本(2002年に出した単行本ではなく2010年に文庫化した際の追記文章)に下記のように書きました。

「自分を被害者だと思っていると、特殊な権利を保持している気分になります。加害者に真摯に謝罪してもらう権利。または尽くして癒してもらう権利。極端な場合には復讐する権利。そして他の人からは手厚く支援してもらえる権利。被害者としての発言を特別に尊重しててもらえる権利など。これらは実際には行使できない、脳内の仮想的な権利です。」

転記しながら改めて思いました。もしかしてこれ、モンペと化した人の内面とそっくりではないでしょうか。しかもその実在しない権利を力づくで行使しようとするとは、学校側が苦労するわけですね。

 DVの当事者とモンペと呼ばれる人が似ているわけではなく、被害者意識を抱えている人が似ているのだと思います。モンスターペアレントの中には、DVと同様に心を殺すような体験をした人もあるのかも知れませんね。