いつか愛せる

DVのその後のことなど

中国企業の善意/イラスト「みつりょう」

 週が開ければ3月11日、あれから13年ですね。ご家族を亡くした方々の記事を読むたびに切ないです。今年は別途、これまで知らなかったことを知りました。なぜ今まで報道されなかったのか不思議です。

巨大ポンプ車「大キリン」を無償提供 原発事故の危機的状況を救った中国企業

https://news.yahoo.co.jp/articles/e42d9e97f4ec8891828b50d3263903004e96b546?page=1

◆ニュースの要旨 福島第一原発で最大の危機は核燃料プール。温度が上昇したプールに注水できなければ膨大な量の放射性物質が放出され、東日本が壊滅すると予測。自衛隊がヘリにより上空から注水するがプールにピンポイントに届かず。

その様子をテレビで見ていた中国出身の龍さんは、世界一長いアームを持つコンクリートポンプ車を知っていた。龍さん他、多くの人の善意と機転でそれはすぐ日本に寄付された。巨大ポンプ車は真上からピンポイントで注水できた。今も非常時に備え福島第一原発の構内にある。

◆人類の脆さとウルトラマン 私も自衛隊のヘリが注水する映像を見たことを忘れられません。ヘリはプールに近付けず水は風に流されていました。ヘリも水量もとても小さく見え「あれで役に立つの?現代の技術はこの程度?」と人間の無力さに苛立ちました。

そのとき私が連想したのは、子どものころ見たウルトラマンです。巨大怪獣を相手に地球防衛軍(だったかな?)が果敢に挑みますが、まったく歯がたちません。その姿と原発の現状がダブりました。ウルトラマンが来てくれればいいのに・・・・・でも人類は自分の努力と天命で助かるしかありませんでした。

◆中国企業の善意 龍さんは『一滴の水をもらったら、できるときはバケツで返す』と親から教えられていたから、日本を救いたいという気持ちだったとのこと。巨大ポンプ車製造会社の会長は「販売してはいけない。寄付しましょう。こういう時はみんな助け合いです」と言われたとか。大陸らしくスケールが大きいですね。

中国の人は「身内と判断した人には非常に親切」だと聞きます。また「うけた恩には必ず報いる」ので、互いのお返しがいつまでたっても終わらない、というジョークのような話も聞きます。

◆中国との関係 国同士の関係は良いとは言えない状況が続きました。10年近く前だったでしょうか。会社のお使いで中国大使館に行ったとき、目の前に拡声器で中国を糾弾する日本人男性がいて怖かったです。大使館側も、入館者にきっちり手荷物検査を行なっていました。

確かそのころ中国船の領海侵犯が話題になっていたと思います。拡声器の男性もそれを叫んでいました。確かに日本人としては不快なニュースでした。(このイラストは一応時事ネタです)

       

 

「大キリン」と呼ばれる巨大ポンプ車の逸話をずっと報道されなかったのは、そんな国の状況のせいだったのでしょうか。とにかく何かしら大人の事情(?)があったのでしょう。個人の関係と国同士のことはまったく別ですね。無償で骨折ってくださった方々には、国籍に関係なくお礼を申し上げたいと思います。