いつか愛せる

DVのその後のことなど

かの国のゴーストタウンから妄想したドラマのような風景

 何だか日本のバブル崩壊後と似ていますね。アミューズメントパークや立派な施設がいくつも無人になりました。中国は広いだけあってスケールもより大きそうです。↓

◆過去の日本 日本の高度経済成長期の終わりごろも、発展と引き換えにひどい公害の被害をつくり出していました。私が子どものころ、光化学スモッグ注意報の発令回数は今よりはるかに多かったです。地元の駅前には電光掲示板があり、騒音の大きさやオキシダント濃度などが随時表示されていました。水俣病や四日市喘息のような病気も次々に見つかりました。静かで清潔で空気が澄んでいると言われる今の日本とは、別の国のようです。国も企業も個人も願って努力した結果が今の姿だと思います。           

◆参考にしてほしかった 私が若者だったころ、中国の発展が始まっていました。ノンポリだった私も何となく考えたのです。公害や莫大な無駄を出してしまってから取り返すのは、何倍も時間がかかるし人命は取り戻せない。だから初めから考慮して進める方が絶対にいい。後から発展していく国は、日本の失敗から学べばいいなと。ところがおとなになって気付いたころには日本よりずっとひどい有様で。ぜ~んぜん参考にしてくれなかったようですね。

◆トップの判断 きっと日本の高度経済成長期にも、公害等について提言した人はいたろうと思います。もっと昔にはイギリスの産業革命があり、有識者たちはリスクをわかっていたでしょう。でも時の権力者の判断で無視されたのかな。戦争で弱った国を豊かにする方が先だと、リスク回避より繁栄を選択しました。それが正しかったのかどうかは立場によって違うと思うので、何とも言えません。とにかく日本はあの時期に壊してしまったものを、取り戻す努力はしたと思います。完璧には無理ですし、バブル期の後始末も残っていそうですが。

           

◆取り戻せるか 幽霊駅以外にもたくさんの物を創り出してしまったかの国は、これからどうするのかな。取り返すのにかかる労力は日本よりはるかに大きいはず。そもそも国は失敗だと認めないでしょう。もし長所である機動性や財力を生かせば、苦労はするけれど取り返せるとは思います。でも、脱線した列車を土に埋めようとしたようなお国柄ですから、失敗だと判断すれば手早く隠しそうです(個人の特質ではなくあくまでも国のやり方)。はたして今の政府は責任を認めるでしょうか。

◆認めない理由 聞きかじりのような知識ですが、何かの本で読みました。かの国の権力者は多くの人を陥れて昇りつめるため、その地位を降りるとすぐ敵に命を奪われるとか(何となくK国の歴代大統領の退任後を思い浮かべます)。だから生涯権力の座から降りないのだと。

だとすれば、失敗は死を意味するのかも知れません。殺されないためには、絶対的な権力を保たなくてはならないから。例え降りたくなっても降りられないのかも知れません。自分だけでなく家族の命もかかっているでしょう。

◆絶体絶命の場 ここから私の妄想風景に飛びます。人を陥れて昇ったトップの座とは、追い詰められて必死に階段を駆け上がって立ったビルの屋上のようなもの。刑事ドラマかサスペンスのクライマックスシーンです。出入り口はすべて敵に塞がれ降りるのは不可能。敵は警察かそれとも自分が陥れた人たちの亡霊か、はたまた復讐に燃えるその遺族か。ここより上はもう無い。目の前にある柵を乗り越えて宙に舞う以外に行き場なし。絶体絶命の場所ですが、それでも高い場所の居心地には魅力があるのかな。

 そんな場所に立っている権力者はきっと世界中にいて、日本も例外ではないでしょうね。そんなことを想像すると気分が重くなりますので、軽いおやつを食べてから休みます。