いつか愛せる

DVのその後のことなど

母があった詐欺の話②「情報収集」

 昨日の続きで、友人だと思ったら詐欺だった女性の話です。

 

◆相続案件 女性Xが頻繁に出入りするようになったころ、私の父方の伯母が亡くなり、母が相続問題にはまってしまいました。伯母の入院やお葬式や、古い家を取り壊して更地にして売りに出すところまで。すでにあまり出歩けなくなっていて面倒ごとを嫌う父にかわり、血縁の無い母がすべてお世話しました。実家は都内で伯母の住まいは東北です。通うだけでも大変なのに、母は子どもや助け手のいない伯母に同情していたと思います。その上「きちんとしなくては」という思いの強い人です。当初依頼した司法書士に匙を投げられるほど面倒にこじれた土地の相続処理まで、弁護士の助けでやり抜きました。

            

◆情報を提供してしまった その母を女性Xはずっと見ていたはずです。母の負担は心身ともに膨大でしたから、当然彼女に愚痴をこぼしていたでしょう。私が手伝えればよかったのですが、当時は義両親の介護や夫の不調で余裕がなく、たまに話を聞くだけでした。亡くなった伯母は大金持ちだったわけではありませんが、それでもいくらかの現金が相続されることを女性Xに知られてしまったと思います。

◆彼女の抱えたトラブル 時期は覚えていませんが、私が実家に行って女性Xと鉢合わせ直接聞いた話です。彼女はちょうど自分も弁護士のお世話になっていると、母に共感を示していました。

彼女には母親はない(死別か離別かは不明)が、別居している父親は健在。その父親が生前贈与として彼女に2千万円くれましたが、喧嘩になり「やっぱり返せ」と言われたとのこと。それで腹を立てながら一緒に弁護士のところへ行くという話でした。

◆嘘の可能性 当時はそのまま信じていたものの、本当のところはわかりません。私はまったく知識不足ですが、親が子に生前贈与するのは通常は節税目的ですよね。2千万円も贈与したなら相当の資産家か、そうでなければ自身の死期が近いと考える人ではないでしょうか。でも「返せ」という人が余命わずかとは思えず。

彼女が蒸発した後に考えました。もしかしたら2千万円くれたのは父親ではなく「旦那=スポンサー」だったかも知れません。それなら喧嘩してお金を返せということもありそうです。嘘の巧みな人は、事実を上手に組み込んだ嘘をつくと聞いたことがあります。

◆仮説 今となっては、母は彼女を「後妻業」の人だと考えています。そして私の弟(独身)のことも狙っていたと言います。いやいやいや・・・・・うちはお金持ちではないですよ。でも結婚という意味でなくても、カモとして目をつけていたのは確かです。弟は彼女に関心を持たずほとんど関わらなかったので助かりました。

でもある日、実家の天井にシーリングライトを取り付けるため、知識の豊富な遠縁の独身男性が来てくれました。そのとき女性Xとも会っています。どうやって母の目を盗んでやり取りしたのかわかりませんが、その男性からもお金を借り逃げしていました。判明したのは彼女が失踪した後でした。母はそれを自分のこと以上に怒っています。