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「ブラトップ」無償貸与に考えた

「ノーブラ」取り調べ耐えられぬ 近畿2府4県の警察全て「ブラトップ」無償貸与が実現 識者「人権保障、前進」

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6502803

 警察の留置施設で勾留された容疑者にそんな事情があるとは、初めて知りました。ブラトップが貸与されないと、どういう服装でいるのでしょう。支給されたトレーナー1枚しか着てはいけない、という感じですかね?

         

◆ブラ不可の理由 身に着けると何がいけないのかわからず想像しました。武器になるとは思えないし、自殺や脱走に使うにも長さが足りません。もしかして、中に何か隠す人がいるのかな。小さなもの(鍵とかピンとか薬や小型のハサミなど)を隠すには便利そうです。過去に悪質なものを隠した人がいたなら、あなたのせいで後の女性が嫌な目に遭っていると文句を言いたいです。 

◆どれくらい嫌か 弁護士を通して抗議があるほどですから、まず「透ける」「すれる」等々の具体的な不具合があると思います。もちろん人目が気になります。取調官はほぼ男性でしょうし、確かに人権問題です。しかも容疑者の段階ということは、無実の可能性だってあるわけですよね。疑われた上にそんな目にあったら、確実にトラウマになります。感性に関しては個人差も大きいでしょうけれど、もしジロジロ見られたりセクハラ発言をうけたら、私ならきっと相手の顔や言葉を死んでも忘れないと思います。それなりの歳になっても嫌なものは嫌なので、ましてや若い女性では。

◆病院で疑似体験 ちょうど昨年、少しだけ似た経験をしました。副鼻腔炎の手術で入院したときです。入院中はずっとパジャマか手術着を着ていました。いずれも下着はつけられません。心臓付近にいろいろなセンサーをつけられていて退院間際まで外せません。さらに点滴の管もあるので腕の可動範囲が極端にせまく、自分で着替えるのは不可能です。病室には同性の患者さんしか居ませんが、その格好のまま外来の受診もさせられました。パジャマや手術着姿で、管が邪魔で手を上げられず、髪も直せないためグチャグチャで人前に出ました。むごい!

◆似て非なる それでも。あらかじめ予測はついていたので、透けない厚地のパジャマを用意していました。手術着も厚手の生地でした。丈は短めで足元が不安でしたけれど。それに、患者は病院にとっては顧客のようなものですから、スタッフにジロジロ見られたりすることはありません。透ける服装で取り調べをうけるよりはるかにマシです。

◆配慮 警察がブラトップを用意するようになりつつあるのは、人権配慮としては良いと思います。サイズも数種類必要でしょうし、買うだけでなく管理が必要になるし、現場の方はかなり面倒がふえますが。「組織内では議論になっていなかった」のも困ります。でも「実際に借りる人が多いかどうかは分からない」という意見は、ひどいです。借りられると知らなければ申し出るはずがなく、用意する気がない発言としか思えません。

 一方、借りる人はそれを当り前の権利だと思ってはいけませんね。周囲が手間をかけ善意で配慮してくれていることを、考えて使ってほしいと思いました。