いつか愛せる

DVのその後のことなど

手術話⑥_手術日の夜の試練

 手術の当日ベッドに戻されてからのお話。血が苦手な方やお食事中の方はご注意を。

ストレッチャーで病室に運ばれベッドに移された。鼻は塞がれてゼイゼイと口呼吸し、まだ手術着(下は紙パンツのみ)で着替えは出来ない。しばらく呼吸器をつけている必要があるけれど、ちょっと動くだけでズレてしまう。頭の後ろにゴムで固定してあり、自分で直すのは難しい。イラストのように穏やかな顔はしていない。

             

とにかく下半身がダルい。そして布団を掛けられたけれどなぜか暑い。異様な眠気だけは少しずつおさまってくる。そして吐き気がつらい!😭 点滴に吐き気止めの薬を追加してくれた。

 喉の奥に痰のようなものが溜まっているのを感じる。看護師さんに訴えると、吐瀉物などを入れる容器を渡された。出してみると、全部血。そうか、鼻の血が喉に落ちてくるんだ。

喉に落ちるだけでなく、鼻からも出血する。鼻につめられた綿球を伝って血が滴り、手術着の襟が汚れた。綿球を取り替えなくてはならない。看護師さんに「ご自分で入れられますか?」と一度練習させられ「上手ですね」と言われ後は放置された。

ナースコール用のコードは手に握らせてくれたけれど、もう行っちゃうのかと思った。まだ吐き気はするし血はまったく止まらないし、未知の不具合の中にいるのに。

 体にセンサーが付けられているから、私に異変があれば看護師さんにわかるのだとは思う。でも色々な不具合には、自分で対処するようだと認識した。

鼻の手術はあまり縫わないようで、どんどん出血は続く。縫合する内臓の手術とはそこが違うし、「ドクターX」には麻酔から覚めた直後の患者は出てこなかったなあ。

 血は容器に吐き出すよりティッシュを使う方が楽だったので、持参した箱ティッシュをほぼ一晩で使い切った。(←そんな風になるとは聞いていない)綿球もどんどん血が滲んでくるので取り替え続けた。(←足りなくなったら売店で買わなくてはならないと知って驚愕)

 そして次の試練は尿意。絶食だし手術直前にもトイレには行った。でもずっと点滴しているのでトイレが近くなる。ナースコールして訴えると「あと3時間は動けません」という。つまりトイレには行かせてもらえない。絶望。😩この話は省略。ちなみに3時間を過ぎてもまだふらつくので、最初のトイレは必ず看護師さんの付き添い付き。

           

 やがて消灯時間を過ぎ、私も眠りたい。次の大きな試練は口呼吸による口内の渇き。鼻を完全に塞がれているので、眠りかけると口が開く。すると口の中がカラっからに乾いて、舌が上顎に張り付いてしまい、呼吸できない。これは綿球を外せるようになるまで続く。私にとって一番長~い試練だった。

 手元に水を置いてストローで頻繁に口を湿らせる。ごくんと飲み込むのは難しい。鼻を塞がれているので、耳に圧がかかってしまうから。頻繁に口を湿らせ、喉に降りてくる血を拭う。しばしばうがいをしに洗面所へ。うがいで出てくるのは当然、血液ばかり。一晩中その繰り返しでまともに寝るのは不可能。やっと30分程度寝られたかと思えば、綿球から血が滴って🩸枕を汚してしまった。ごめんなさい!でも不可抗力です。

点滴も続いているので相変わらずトイレも近い。ティッシュ、綿球、水、うがい、トイレの繰り返し。しかも眠いのにどんな姿勢をとってもダルい。

暑かったり寒くなったりして落ち着かなかったのは、ホットフラッシュを起こしていたのでは?と後から気づいた。とにかくほとんど眠れない長い長~い夜だった。