いつか愛せる

DVのその後のことなど

手術話⑤_手術直前と直後

 私が受けた副鼻腔炎の手術をざっくり言うと、骨を削り肉を切除して鼻の通りをよくすること。(←自分で書いていながらちょっと怖い)

ついでに、アレルギー対策で後鼻神経の1本を切断した。アレルギー体質が変わるわけではないけれど、鼻にアレルギーの症状が出にくくなる。昔と違って全身麻酔内視鏡を使って行うとのこと。

              

 手術日は絶食なので脱水を起こさないよう、朝から水分を点滴されて待機していた。私の前にも手術があるため始まる時間は流動的で、呼ばれるのをひたすら待った。

 行きは自分で点滴スタンドを押しながら手術室まで歩いた。途中、ラウンジで待機している夫と少し言葉を交わす。

手術台には自分で登ったと思うけれど、なぜか思い出せない。緊張していたのかな。狭い手術台から落ちないようにと、足元をベルトで固定される。看護師さんが手術着の肩から袖までのホックをバチバチっと外し、襟元に何やら色々取り付けられる。

 すでに麻酔の点滴が入り始めているのか、少しボ~っとしている。私の頭にあったのはドラマ「ドクターX」の手術風景。今の自分はあの立場。でもまだ意識はある。

あのドラマほど広くて先進的なイメージの手術室ではないけれど、天井には移動できる大きなライトらしき物が2セットあった。壁も天井もスタッフの服も白。

麻酔が効くまで何分か掛かるんだなあ、と考えていたらいつしか意識が消えた・・・

 

 手術中のことは見事なほどに、記憶の欠片すらない。後から聞いたのは、私に気道を確保させるためチューブを入れようとした麻酔科医が苦労したことと、出血は少な目だったこと。鼻の手術では評判の病院のひとつなので、医師の腕が良かったのだと思う。

 手術時間は聞いていたより短く2時間半程度で、その後麻酔が覚めるまでに30分位かかったとのこと。私の記憶では、意識が戻ったのはすでにストレッチャーで運ばれている最中だった。あれ? もう終わってる??

 鼻を塞がれているので完全な口呼吸。酸素マスクを付けているけれど苦しくてゼイゼイハアハアしている。下半身が異様にダルい。そして上半身というか、頭の辺りには異様な眠気。出来ることならそのまま眠り直したい。

 看護師さんに「気分悪くないですか?」と聞かれた瞬間に気付いた吐き気。

ちょうど夫に「お疲れさん」と声をかけられた時に私が「気持ち悪い!」と発したため、夫は苦笑いで医師と顔を見合わせたと聞いた。

 そんな感じで、昔の局所麻酔の鼻の手術と違って手術中の苦労は無い。ただし、全身麻酔の手術は終わった後が辛かった。病室に戻されたのは夕方の6時ごろ。他の患者さんが夕飯を食べている時間帯。私の辛い🥵つら~い夜が始まった。