いつか愛せる

DVのその後のことなど

男性・男児の相談窓口について考えた

 J事務所の騒ぎのおかげでこんな対策ができたらしい。つらつらと考えた。

男性·男児の相談窓口設置 性被害防止で政府緊急対策 ↓

https://news.yahoo.co.jp/articles/9f9a0396116feaef8a2e7d4fba6eef905e0c79e0

 一歩進んで良かったという感想と同時に、まだまだこれからだろうと思った。だってこういう相談をきちんと受けられる人材を確保できるの? という心配。

 どうしても私が思い出すのは、DVの支援が始まったころのこと。相談に行った先々でひどい対応をされた話をいくつも読んだ。

助けを求めた警察で、「子ども3人もいるなら夫婦仲良いんでしょ」と揶揄され。

厳重管理を頼んだ役所で、秘密の転居先を夫に教えるというミスをされ。

怪我の手当てに行った病院で、「DVの(あるいはレイプの)患者さん」と周囲に聞こえてしまう大きな声で言われ。

あるいはDV支援窓口の言葉で傷つけられた、という数々の話。あまり思い出すと血圧が上がるから😓この辺でやめなくては。

(ルリタマアザミの花言葉は「傷つく心」)

            

 それに「男性·男児の相談」ということは、受ける側の性別はどうするのだろう。

女性が被害側の場合に相談をうけるのは、女性限定で概ねは正しいと思う。例外はあるかも知れないけど。

でも男性の場合は? 男性同士の方がいいとは限らない。むしろ性被害を理解しにくい男性が多いかも知れないし、本人が男性を怖がるかも知れない。相談者が対応者の性別を選べるといいのではと思う。

そういえば、被害側と加害側の双方が子どもの場合、どうなるのだろう。あり得なくはない。情報過多な現代は、意味がわからず行為だけを覚える子もいるはず。

 

 私はおとなの被害は想像できるけれど、意味もわからないうちに被害に遭った子たちの心は、想像の範疇を超える。というより、同じ経験をした人間以外は「わかる」などと言ってはいけないと思う

 そういう子の話は、きっと聞くだけでも辛い。そんな話を逸らさず逃げずにきちんと受け止め、なおかつ聞いた本人がメンタルをやられずにいるには、どれだけすごいスキルが必要だろう。

法律相談なら頭だけを使う対応も可能かも知れない。でもこの手の相談は、聞く側も全人格をかけるくらいの覚悟が無ければ・・・そんな人でなければ、聞いた情報をただ記録して、当事者をたらい回しにするのではないか。警察に行けとか、児童相談所に行けとか、病院に行けとか。

 完璧な人格者でなくていいから、知識と覚悟のある人にやってほしい。でもそういう人材はなかなか見つからないだろうと思う。それでも、相談窓口が無いよりはある方がいい。進化していってくれれば。