先週は「らいおんハート」の歌詞の話を書いた。今回思い出したのはもっと古く、ユーミンの「リフレインが叫んでる」。
この曲が流行ったころ、スキー場では一日中この曲が流れ、まさに頭の中に「どうしてどうして」とリフレインが止まらなかった。
あのピアノの前奏は多分、少し強い潮風をあらわしていると思うけれど、スキー場では粉吹雪に聞こえた。歌詞のコピーはまずいかな。最後の部分だけ。
(A)どうして どうして僕たちは 出会ってしまったのだろう
壊れるほど 抱きしめた
(B)どうして どうして私たち 離れてしまったのだろう
あんなに愛してたのに
(C)どうして どうして出来るだけ 優しくしなかったのだろう
二度と会えなくなるなら
皆さんがこの曲をどう受け取ったか、聞いてみたい。私と一緒にスキーに行った同僚は「恋人が死んじゃった曲」だと言い、私はそう考えていなかった。普通の失恋の曲じゃないの? 彼女は「二度と会えなくなるなら」の辺りで「死んでしまった」と判断したらしい。そう言われると私もわからなくなった。何十年も経って😅再度考える。
(A)は「僕たち」と言っているから男性のセリフ。理由は不明だけど、気持ちがありながらも別れた時の情景。
(B)で追憶しているのは車を運転する女性。別れた彼が海辺の駐車場にいたような気がして、引き返し降りてみる。でも潮風が吹いているだけ。古いカセットの曲をかけると、楽しかったころには気付かなかったリフレインが悲しげに聞こえる。
(C)は歌詞の流れでは彼女の思いに聞こえる。でも双方の思いとも考えられる。
同僚の解釈では、亡くなったのは「彼」で、あまり優しくしなかったことを後悔しているのが「彼女」かな。その前提で妄想した。
幽霊になった彼が(A)を言って彼女を抱きしめる。彼は「死んで彼女を悲しませるなら出会わなければよかった」と思う。
彼女は(B)を言い、ふたりが互いに(C)を思う。映画「ゴースト」っぽいかな。う~ん、ユーミンの世界観とは違う気がする。
一方、死別でなく離別の場合。彼女は(B)では離れてしまったことを後悔し、(C)では出来るだけ優しくしなかったことを後悔している。そんな後悔のリフレインはあるなと思える。
(B)の「離れてしまった」の解釈が問題かも。私は自分の意思で別れたという意味に聞こえるんだけどな。もし別れた恋人が亡くなったと知った時「別れなければよかった」と本気で思えるほど強い人、いるのかなあ。一時の思いだけならあるけれど。
というわけで私はやはり「元彼は生きている」に1票。でもユーミンは聞き手の解釈に任せてくれると思うし、違う妄想も楽しい。