いつか愛せる

DVのその後のことなど

職場におけるセクハラ対応

 昨日のニュースより。

「セクハラ加害者と働き続けるのは普通?」 被害女性、審判後も配置換えなく

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6460850

 

 職場でセクハラをうけた契約社員である被害者がメンタルをやられて休業し、復職後もまた加害者のいる場所に配置されたという記事。この会社はセクハラをまったく悪いと思っていない様子。

 私も20年くらい前に似た経験をしたけれど、もっと良心的な会社だった。私が派遣で配属されたのは、平均年齢高めで全員男性の10名の部署。私の仕事は会議の議事録作成や備品管理などの雑用。隣の席のおじさんが結構暇そうな元SEで、しばしばパソコンの件でお世話になった。が、この人がくせ者。話しながら私の膝に手を置くな!と密かに思っていたところ、席替えで向かい側に移動になりひと安心。

 ところがある日、このおじさんから会社のPCで告白メールを受信。もちろん仕事中。独身だと思われているならセクハラとは言えない内容だったけれど、私は結婚指輪もしているし、既婚者であることを知らないとは思えず。

どういう意味なんだ! 不倫のお誘いか!! あまりにも気持ち悪く、かつ驚いた。若くもない既婚者の自分が、そういう対象になるとは想像もせず。甘かった。

 実はちょうど同じころ、私の母もパート先で同年代のおじさん(←お爺さんに近い?)からセクハラを受けて退職した。セクハラのリスクは年齢も既婚·未婚も、恐らく性別も容姿も無関係に一生続くものらしい。

            

 私は派遣会社との面談で「もうやめます」と伝えた。新たなスキルアップも望めそうにないし、セクハラがあったからと。するとその話はすぐさま派遣先に報告されたらしい。フレンドリーな上司のひとりに会議室に呼ばれた。

「部長がもうすぐ来るからちょっと待ってね」と言いつつ声を潜めて「セクハラってもしかして・・・ぼく??」

いえ、あなたからは何も。言葉遣いがフレンドリーなだけでセクハラとは思わない。「違います。〇〇さんです」というとホッとしたように「ああ、そうかやっぱり」どうやら前例もあったらしい。

 そして部長が血相変えて登場。入って来るなり「あ、ドア開けておこうか·・・・?」と気を使いまくる。「いえ、大丈夫です。そのくらいは気にしません」

役席者にはセクハラ教育が行き渡っていたのがよくわかった。で、事情を話すと退職は引き留められた。〇〇さんの扱いには配慮するし、私には新しい仕事も受け持ってもらうとのことで、取り合えず了承。

 でもすぐには何もしてもらえず、出勤するのが憂鬱だった。翌月になってやっと〇〇さんとは席が離れた。不自然にならないように席を移動させるタイミングを図ったのかなと思う。本人に何かお達しがあったのかどうかは知らない。ただし以降は他の社員たちが気を使ってくれていたことを、数年後に本当に退職するときの送別会で知った。

 あのころの私はやめる覚悟で強気に出られる状況だったけれど、ニュースの女性はシングルマザーで短期間でも失業したくなかったと思われる。

しかもセクハラ加害者は厳密にはひとりではない。一緒に笑っているのは同罪だから。運送会社なら男性が多いはずで、集中的に被害を受けたかな。

被害内容をちょっと読んだだけで ぐわあぁ~~~!!! と叫びたくなった。

やんちゃなローティーンの男子もやりそうな行為。男子なら先生や親に叱られるけれど、成人男性を叱る人はいなかったらしい。そういえば少し前に有名な俳優がホステスさん相手に似たようなことしたニュースがあったっけ。

 多分、そういうセクハラを本当に笑ってやり過ごせる女性もいるとは思う。でもやり過ごせるからと言って(精神的な)攻撃が痛くないわけではないのよ💢