いつか愛せる

DVのその後のことなど

それぞれの立場で見るJの事件

 我が家はテレビを手放しているので、J事務所の性加害の件が世間にどう扱われているのか掴みにくい。ネットには多数のニュースが挙がっている。

今日は出社だったので、同僚ふたりの雑談が少し聞こえた。内容までは聞いていないけれど、「ヒガシ」とか「〇〇さん」というワードでわかる。

ひとりはいつものように、おやじっぽいギャグを交えて笑いを誘っていた。多くの人にとってあの会見は別世界のこと。芸能界に入ったことも重篤な性被害に遭ったことも無く、かつ悪意も無い普通の人の素直な反応。

もうひとりは同僚のギャグをうけて少し笑った後、ちょっとだけ真面目に意見を言っているようだった。それも普通かな。もしもっと真剣に発言していたら、私は「彼女は当事者なのかな?」と勘ぐってしまう。

 私はその雑談に参加しなかった。仕事中だし。もし加わったら何かうまく言えるかどうか想像したけれど、🧐無理だわ。仮に私がブログに書く時と同じ熱量で話したら、仕事を忘れそうだし「どうしちゃったの?」とひかれそう。

私は性被害について当事者性も持っているけれど、そもそも普通の人は「当事者性」という言葉すら使わないよね。上手く手短に関心を促すようにおしゃべりをする自信が無い。だから諦めた。

          

 

 今日読んだニュースの中で、印象に残った発言とその記事がこちら。↓

https://news.yahoo.co.jp/articles/545cc5d4babaa8ed06c1f1dfd57eb584136b6010

「物質的な表面的な記録をメインで追っている人たちは僕の言っていることを理解できない」と述べた一方で「僕の話を聞いて明らかに情熱を持って愛を持って、自分の家族がその目に遭ったときに本当に辛いと思う人々がたくさんいたので、そういう方を大切にしたい」と打ち明けた。

言っていることを理解できない」という言葉に重みを感じる。理解しない部外者が否定や反論といった攻撃に出る。そういう二次加害をたくさん受けた痛みをまだ抱えている。だから、彼の周りに理解者が出来て良かった。

 

 また、別の良かったこともブログで見つけた。支援職に従事する方が書いた記事。J事務所の至らなさへの怒りがあふれている。(以前もご紹介させていただいた飛紅真さん)

 すごく変な表現になるけれど、🤗うれしい。そして頼もしい。無理解や無責任に対して冷静かつ本気で怒ってくれる。そういう人に支援される人が増えてほしい

 

 私は今回の件について1歩、というより2歩も3歩も引いた状態で書いている。それは彼らと自分の経験との共通点が少ないせいもあるけれど。関連の記事を読む際は、あえて没入度合いを調節している。外側から俯瞰して見るイメージ。

多分、彼らが被害を語るために、詳細に記憶を開いて苦しんでいるように。強く共感するには、私も自分の被害の記憶を引っ張り出す必要がある。それはかなり消耗するし、下手をするとダメージを食らう😫。だから本当に必要を感じた時にしかやらない。

 入り込みすぎると消耗するのは支援職の方も同じはず。プロ中のプロだから十分ご存じだとは思うけれど💦ご自愛くださいねと思う。