今日7月14日は···と書きたかったのに、15日になってしまった。
7月14日は多くの人にはパリ祭、ちょっと関心のある人なら「フランス革命が始まった日」かな。そしてベルばらオタにとっては、1789年7月14日は「オスカルの命日」
フランス革命が始まった途端にオスカルは死んでしまった。原作では、バスティーユを陥落させるというフランス革命のきっかけに貢献した功労者がオスカル。
色々と思い出すなあ。ベルサイユのばらは1979年に日仏合作の実写映画が公開された。もちろん私も観に行った。美しいテーマ曲はよく覚えている。
当時は何となく受け入れたものの、色々と愚痴を言いたくなる映画だった。様々な大人の事情が反映されていたと想像できる。
オスカルを演じたカトリオーナ·マッコールはイギリス人だと記憶している。もちろん美しいけれどオスカルっぽくはない。子ども心にも「優しい目だなあ」と思った。オスカルの鋭さがない。
多分それは、大手スポンサー資⚪︎堂がオーディションに関わったから。化粧品の広告塔になれる人が選ばれた。原作者の池田理代子さんはオーディションでドミニク·サンダを押したという。(その年の資⚪︎堂のキャッチコピーは「劇的な 劇的な 春です。レッド」赤い口紅が流行った)
アンドレは寡黙でなく妙に野生的だし。原作ファンが見て納得できるのはマリー・アントワネットのクリスティーナ・ボームくらいかも。
そしてタイトルは「Lady Oscar」···なぜ英語? それにタイトルも内容もオスカルが女性であることを強調しすぎ。
ラストは軍服を着ることなく、女性として生きる選択をしたように描かれる。アンドレと一緒に混乱の街中に出て、はぐれてしまい不安そうな表情のアップで終わった。歴史としてはリアルかも知れないけれど、それはもうオスカルじゃない。
原作のオスカルは「ぬめぬめとした人間の愚かさの中でもがき生きる道」を選んだことを、父ジャルジェ将軍に告げている。
オスカルは男とか女とかいう選択はしていないと思う。人形のような生き方ではなく人間として生きることを選択したと私は思う。
文句はたくさんあるものの美しい映画なのは間違いなく、別物としてみれば楽しめる。
もう少しで新作アニメのベルばらも公開される。やけにソフトなタッチと色合いの絵柄。観にいくかどうかはまだ決めていない。同じオタ趣味の知人と行ければ楽しめそう。絶対にツッコミまくると思うけれど。