2つ前の記事の続き。お返事の形ではありますが、勝手に書かせていただいています。
今回も、青文字が矢川冬さんのブログからのコピー部分です。かつて自助グループでも、こんな風にテーマや他者の話を自分に引き付けて話したな、と思い出しながら書きました。
私が一時期運営した「性虐待当事者の会」に来る女性たちは性虐待の当事者なのに結婚していた。私はもはやそのことが信じられなかった。当事者の会で吐き出してすっきりして、夫の世話に明け暮れる生活に戻る彼女たちを送りだすのはひどい徒労感を呼んだ。半年でその自助グループから身を引いた。当事者たちの集団ではファシリテーターを含めて離婚が良いと思っているのは私一人だったかもしれない。
自助グループ 私もまず既存のグループに通いました。吐き出せたことや学んだことには大いに感謝しますが、段々物足りなくなりました。私と彼らの共通点は「身内にアルコール依存症者がいる」ことだけ。私はDV経験者の話を聞きたかった。現状をどうにかしようと積極的に動くメンバーも少なかったです。グループとの相性は重要ですね。
書籍を出版した後に、自分でサイトを作り掲示板を自助の場にしました。管理は大変でしたが、そこは私のサンクチュアリになりました。初めは私と同じ立場の女性だけだったのが、やがて性別も立場も結婚継続中も離婚後の人も加わりました。参加資格はDVに関心があることのみ。おかげで色々な立場から自分を見直せて、人生勉強になりました。
先の女性相談員たちの集団は男との服従関係は即刻解消すべきというのがマジョリティだった。不思議なことに、なぜか当事者たちは違うのだ。これは私の永遠の謎として今でも残っている。
一度自助グループのメンバーをフェミニストの集会に連れて行ったことがある。ところが、数分もしないうちにその人は泣きだし「怖い」と言って帰ってしまった。
その時「なんで?」と目をあわせた女性が、後に私の戸籍名変更に多大な力を貸してくれた女性相談員の人でした。彼女がいなければ加害者と同じ忌まわしい戸籍名は変更できませんでした。
服従関係の解消 矢川さんの謎を解ける自信はありませんが、考えました。私も「男との服従関係は即刻解消すべき」には同意です。性別とは無関係に、服従関係は嫌いです。ただ解消の方法は複数あり、「離れる」または「服従のない関係に作り替える」ことだと考えます。こういう私がもしフェミニストならマイノリティでしょうか?
「怖い」と泣いた人のお話から、高橋りりすさんの著書「サバイバー·フェミニズム」を思い出しました。「泣き寝入りしないで裁判を起こしましょう」と焚き付けられた経験でもあるのかなあ。力強く押してくるタイプの人が苦手、という理由なら私も少し理解できます。でも矢川さんはそういう方に力強く助けられたわけで、やはりそれも相性なのかなと考えました。(赤いオダマキの花言葉は「素直」「心配して震えている」「愚か」など)
「暴力は治らない」と女性相談員から一蹴されたということが、「いつか愛せる」の中に2回も出てくる
まなさんはよほど悔しかったにちがいない。
専門職ではない人から同じ言葉を言われてもそこまで傷つかなかったと思う、そもそも期待していないから。
信頼し理解してくれるだろうという期待を持った時、それが果たされないと人はとても傷つく。
悔しかった理由 同じことを2度書いたとは、無自覚でした。悔しかったと理解してくださったのは、ご経験があるからですね。
もううろ覚えですが、相談に行ったときには「やはりそう言うのね」としか感じなかった気がします。それほどに「DV男は変わらない」という情報が常識でした。
当時は理解出来ていなかったのですが、私の憤りの理由は「人のことを勝手に決められる」からだったようです。混乱でおろおろ震えていて、シェルターの話をされて、逃げることも考えたのに。でも一方では「なら私が最初に治る例になってやる」と呟くほどに反発しました。心の奥底では、私のことも夫のことも誰にもラベリングされたくありませんでした。
(多分まだ続くと思います・・・)