いつか愛せる

DVのその後のことなど

天国からのお客様

 夫の家族が天から会いにきてくれた夢を見た大晦日。最初は義母。「manaさん」と呼びかけられた。姿が見えなくて「どなたですか?」と聞き名乗られて「お母さん!」と気づく。

         

「天国で幸せですか?」「幸せよ」「良かった」

「ひとつ言わせて」「はい?」「病気なんて蹴飛ばしちゃえばいいのよ」

私は大きな病を持っているわけではないけれど、体調の不具合が色々あった。義母は丈夫ではなかったものの病院を嫌った。そう考えて生きていたのかと思い出す。

私はうれしくなって、最近ブログに義両親のことを書いていると伝える。ブログという言葉はわからないかも知れないけれど。

「色々書いていて、お父さんはお母さんのことが本当に好きだったんだなあと思いました」

すると「俺か?」

いつの間にか義父に変わっていた。しかも弱ったころの義父ではなく、威厳のある声だった。今は義母と一緒にいるわけではないとのこと。これから再会するのだろうか。

「息子と結婚して苦労をかけた」うわ、義父はどこまで知っているのだろう。私は「後悔していません」

すると義父は「俺の親父が会いたがっている。○○だが来てもいいか?」

「はい、写真で見たことあります。夫と似ていましたね」

夫は両親にはまったく似ていないが父方のお祖父ちゃんに似ている。お爺ちゃんは日本画家兼書道家だった人で○○は雅号らしい。

 初めて会う○○さんは本名も名乗ってくれた。自分の本名はダサいと思っているらしい。

そして「△△(←夫の愛称)のお嫁さんになってくれてありがとう。△△のことをよろしくたのむよ」

「はい、一緒に幸せになろうと思います」

「△△は無茶苦茶でも間違ったことは言わない。感が鋭い」

「はい、そう思います」

 

 そうして夫の家族はそれぞれ天に帰ったようだった。私たちを愛し気にかけてくれているのがうれしかった。忘れるまい。義母に言われた通り体の不具合は蹴飛ばそう。

 

 そして1月2日に私は自分の実家へ行った。自分の母とゆっくり話せた。弟が素っ気ないし、入院中の父には会えないのが残念。母との話も終活がメインになるのは切ない。それでも母は、私と話して気が楽になったと喜んでくれた。

 現実には不安になることがたくさんある。でもどこに居ても私を忘れないでいてくれる家族がいて幸せだと思った。