いつか愛せる

DVのその後のことなど

カルトからの脱出

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の解散命令が請求されると知り「やっとそうなってくれた」という気がする。下の記事は、元統一教会2世の思い。

解散命令請求への宗教2世、被害者家族の受け止め 「1分でも1秒でも長く時間を過ごして」との2世の思い

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/1ba1acf76d094fb3bafbdfe136fbedf1f15e776c

 実は私も若いころ散々勧誘され、合宿にも参加したことがある。彼らは若者しか勧誘していなかった。心が柔らかくて取り込みやすかったり、元気に稼いで貢がせやすいからだと思う。

 私が当初断固として断れなかったのは、ノンポリでふわっと生きていて、且つ人生に何かを求めていたから。統一教会の教えに惹かれたことは一度もない。断るのが苦手だからずるずるとしばらく通った。私の母は相当心配したらしい。

 合宿の後半にたまたまスタッフの本心を垣間見たおかげで、私の自我が目覚めた気がする。嘘をつかせ私に会社を休ませた人たち。私が若くてもそういうことは嫌だという価値観は出来上がっていたから、反発心が起きて助かった。いくら手紙や電話をもらっても、もう二度と行かなかった。(ムスカリの花言葉は「失望」「失意」「夢にかける思い」「明るい未来」)

            

 こうして書いて思う。私は昔から自我が薄くて頼まれると嫌と言えなくて、色々なものに引っ張られる弱さがあった。でも、徹底的に追い込まれると目覚めて動くことが出来るらしい。まさにDVからの脱出と同じ構図だわ🧐と気付いた。

 弱々しい自我でも確かに存在して、自分なりの正誤の判断もゆらがなかった。それまで生きている間に身につけたものを生かせた。

2世の人たちは、私がすでに持っていた価値観を持てずに育ったはず。世間はすべて悪だと教えられるから。両親が貢いでいて経済的な基盤もないし、脱出するのはどれほど大変だろうと思った。

 25歳で韓国の人と集団結婚するまで、何度も私に手紙をくれた女性は、今ごろどうしているだろう。結婚相手の顔も知らないまま韓国に渡ったはず。

そのまま韓国にいるとすれば、彼女はそういった2世を育てた可能性が高い。どうしても、どう想像しても、一生搾取され続ける人生が幸せだとは思えない。

本人が「捧げる」という思いでいても、捧げたものが正しい目的で利用されていないことに、いずれ気付くに違いない。

 その時に現実から目を背け続けるか、それとも信じたものが間違いだったことを認めるか。方向転換は早ければ早いほどやりやすい。