いつか愛せる

DVのその後のことなど

トラウマな記憶とそうでない記憶

 年末の大掃除というわけでもないのに、夫が古いデータや動画を掘り起こしてきた。まずは夫自身の写真。若い。そして茶髪だ。「これいつごろの?」「30代だな」「この髪形は覚えてないわ」「結婚後だぞ」「あー私そのころの記憶無いんだよね」

★記憶に無い夫の顔

 わかりやすく言うと、我が家がDV渦中だったころの写真だった。嫌なもの見つけちゃったなー。

別に私が記憶喪失になったとかいう特別な理由ではなし。精神にまったく余裕が無いとき、人間は見ても聞いても記憶に留まらないものらしい。だから写真の夫はまるで結婚前の知らない人のように感じる。

私の記憶に抜けがあることと、原因を推測した過去記事はこちら↓

 

★トラウマになっている記憶

 夫が写真の説明をしてくれた。ああ、あそこに出かけた時ね。私は同行していないけれど話は聞かされた記憶がある。何もかもトラウマだ。😰写っている場所も人も関連する出来事も。

 実は場所や人に関するトラウマ記憶を克服する方法は、偶然にも実体験で学んだ。この写真の場所や写っている人たちの記憶に、新しい記憶を上書きすればいい。

でもその場所に行く気は無いし、写っている人たちに私が会うことは絶対に無い。だからせめて30代の夫の顔に、何か楽しい記憶を上乗せするしかない。建設的なおしゃべりをしながら眺めるとか、その写真で遊ぶとか。そうすればこの写真を見ても苦にならなくなる・・・多分。(ここまで書くうちにすっかり気分が重い💦)

記憶の上書きに気付いた話の過去記事はこちら。

 

★義実家の愛猫ノンちゃんの動画

 同時に、夫実家の猫だったノンちゃんの動画も発掘された。その動画は義両親の介護が始まって間もないころ、夫が実家へ通って撮ったもの。

ノンちゃんはかわいいというよりは「面白い」タイプ。折れ耳のスコティッシュフォールドなので、見る角度によっては耳が無い。カワウソのようでもミミズクのようでもある。黒い手足はまるで黒糖かりんとう。

 カメラを向けられるのが嫌いで、いつもしかめっ面のガン飛ばし顔。モフっているのはもちろん夫の手。(テレビの音がします)  

www.youtube.com

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★トラウマにならない記憶

 義実家の介護が本格的になってからは、やはり大変だった。介護と夫の不調は私には未知の苦労だし、DVとどちらが大変かなんて比べようもない。

でも義実家の介護の思い出はトラウマにはなっていない。苦労がトラウマになるわけではないんだよね。

大変なことは山ほどあったけれど、義両親と友人のようになれた。決して嫌な記憶ではないから。