いつか愛せる

DVのその後のことなど

介護と実家の話

義母が亡くなる直前のころ

義両親はほぼ同じ時期に要介護状態になった。認定されたのは2015年ごろだったろうか。義父は緩やかな認知機能の衰えから始まり、義母は肉体の不具合から始まった(義母はギリギリまで頭はしっかりしていた) 最後のころは居場所も別々になってしまったので、…

療養型の病院で知った切なさ

義母が入っていた療養型の病院について、わかる範囲で書いておく。 療養型病院とは「病状が慢性期になった方、治療よりも長期にわたる介護が必要な高齢者が、医師の管理下で看護、介護、リハビリテーション等の必要な医療を受けることができる病院のこと。使…

元気なうちに伝えておきたいこと

ゴタゴタの期間のメモを見ても介護に関わった記録は少ないけれど、本当に大切なことのためには動いていたらしい。 2018年9月25日、また夫の具合が悪いので私は仕事を休んで一緒にいることに決めた。なのにお昼近くになって、突然「両親に会いに行く」と宣言…

介護する側だって主役だと言いたい

義両親が施設に入居した2018年、9月ごろからの数か月は、私にとって最もハードだったかも知れない(DVの中とどちらがハードかと聞かれたら比較できない)。日記もどきのメモを読むと、今も気分がど~んと落ち込む。毎日混乱していたし、私も夫もよく生きて通…

お裾分けのメリット

昨日は義母へのプレゼントの話を書いたけれど、今日は逆にいただいた物の話。 義両親が元気だったころは、ほぼ毎月、夫と義両親と4人で外食し一緒に買物もした。まだ私たちがDVから完全には抜けきっていないころに、この習慣は始まった。 多分義母は、夫…

プレゼント選びの難しさ

6月は入退院のバタバタで、私も夫も亡くなった義母の誕生日をすっかり忘れていた。自分の誕生日も特にイベントはしなかったくらい(義母と私の誕生日は3日違い) 覚えていても精々お花を買って飾る程度だけれど、思い出さないのはちょっと申し訳ない。 「す…

義母の美容室事情

よそ様の介護系ブログをいくつか読んでいて、義母の生前の美容室事情を思い出した。 まだ義母が少し歩けて、時々は自転車を押して(危ないので乗らずにつかまって歩くような感じ)買物にも行けたころ。 美容室に行かなくなったのは、トイレが近くなったのに…

冷蔵庫をなるべくカラにしたい

今週末の入院に備えて、冷蔵庫の中身を気にし始めた。夫は料理はしないので、ナマモノを残しておけない。家にある生鮮食品で一週間放置できるのは、チーズと卵とヨーグルトドリンクくらいかな。昨日から野菜は買っていない。 幸いにも我が家はこと食品に関し…

義母は「食べられるようになる可能性あり」と言われる

2018年9月14日。義母が療養型の病院に到着すると、数人の看護師さんたちが出迎えてくれて、ストレッチャーのまま検査に運ぶ。この病院では体重も横になったまま測れる。それほど動けない人ばかりが入る病院らしい。義母の体重はすでに30キロを切って20キ…

義母の療養型病院への転院

2018年9月13日に土壇場でキャンセルした翌日、義母は何とか転院できた。その日も夫の具合は良くはなかったけれど、前日よりはマシで「よろしく」と送り出してくれた。 前日の話はこちら ↓ 自分も寝不足だし夫が心配だったけれど、私は今度こそ行かなくてはと…

最大の土壇場キャンセル

2018年9月13日は、義母が療養型の病院へ転院する予定の日だった。ずっと夫の具合は悪く、日によって私はそばを離れられず介護ベッドの返却にも行けなかった。 この記事 ↓ そしてまた義母の転院日も、夫の体調は最悪だった。どうすればいい? 義母の転院には…

義実家のカギを不動産会社に渡す

2018年8月25日に義父が施設に入所した。次の課題は、義母の転院と義実家を不動産会社に明け渡すこと。実は不用品の処分と必要な物の選択がどうしても間に合わず、頼んで一週間延ばしてもらった。 この時期のことは、当時の記録を読むまで忘れていたことだら…

介護で人生のエンディングを考える

介護者が優等生であってもなくても、多分皆が悩む話を思い出した。 高齢者が「寝たきり」でいる期間が、日本は極端に長いという記事をどこかで読んだ。海外は先進国でも、寝たきりになった人の延命処置をしないらしい。動けなくなり食べられなくなり話せなく…

介護者は優等生にならない方が良いと思う

このころのことを思い出したら、介護に疲れ果てて無理心中を図る人の状況が想像できた。ひとりで思い詰めて死を選んでしまったんだなあと。 これは義父が退院して施設に入所した翌週の話。前の話は↓こちら。 入所手続きが片付いたと思ったのに、しばらくは何…

リース物件返却にドタキャン3回

義父が施設に入った後の介護関連の話を書こうと思うのだけど、その当時書いた記録がムチャクチャに混乱していて解読できない。駄目だ、話が飛びまくる。 いくら走り書きでも、誰のことを書いているのかわからない。主語がない。当時の私の馬鹿者。主語を省略…

義父が施設にいる現実を受け入れる

義父が施設入所した翌日も忙しかった。前日がどれほどメチャメチャでも何とか起きる。私は自分の母に頼んで、義実家の荷物をいくらか引き上げてもらう約束をしていた。幸いそのころ私の母はまだ元気だった。山のような衣類や道具をなるべく無駄にしたくない…

義父の施設入所を途中で投げ出す

義父と義母の最後の対面を終え、義父の病室へ戻ってから介護タクシーで出発する。まずは義実家へよる。持って行かねばならない荷物がたくさんある。 義父が自分の家を見るのもこの機会が最後だ。ただゆっくりさせてあげる余裕はない。 「最後だからお家を見…

義父と義母の最後の対面

たまたま同じ病院に入院していた義両親。義父は車椅子で転び検査のための入院だったので、もともと不具合はないのに先のことが決まらず数ヶ月いた。 先に入院していた義母は急激に悪化し、療養型の病院への転院が決まった。その間に今後の介護費用のため、義…

寝過ぎた夢と地震の記憶

昨日は珍しく夫と行楽できたけれど今日はNG。朝8時ごろ朝食をとった後、私は二度寝。でも何となく「時間がもったいない」という意識があったらしい、微妙な夢を見た。 目を覚ますとすっかり日が高くて、あれ??っと気付く。テレワークの最中に寝ちゃった! …

義両親と夫と自分の命の重さ

義父が入る予定の施設の人と面談した日。 当時の記録は私にとっての事件が多過ぎて話が飛びまくり、介護に関する出来事だけを拾うのが難しい。私は何度も失敗したり体がおかしくなったりしたけれど、それは当然で。むしろ乗り越えられたことが奇跡だと感じる…

定年退職の直後が肝心かも知れない

会社に置いてあった冊子に「70歳雇用推進事例集」の案内。定年を伸ばす会社が増えているらしい。私が就職したころは、定年は50歳代の会社も多かった気がする。 70歳までの就業機会を確保する「高齢者就業確保措置」が企業の努力義務になったけれど、私は何歳…

住人のいない夫の実家に泊まった日

主治医と相談して義母の居場所を「積極的な治療を行わない療養型の病院」へ移すと決めた日の帰り、夫の実家に寄った。もう家の名義は変更済だけど、不動産屋さんに明け渡す月末まで猶予があった。まだ義両親の介護ベッドは返却していないし、必要な物を探す…

義母の終末期の始まり

義母にグァバジュースを口にしてもらった翌日は、医師との面談があった。私は会社を早退して夫と行くことになっていた。夫の心身の状態は悪く、予定を遅らせてもらって辛うじて病院へ行けた。↓ この話の翌日のこと。 覚悟を決めたせいか夫は早口でどんどん話…

飲み込めなかったグァバジュース

義母が食事をまったくとれず、皮を剥いたトマトやジュースを持って行った時の話の記録が見つかった。記憶だけで書いた時の記事が ↓ これ。 その日は夫も同行できて、皮を剥いたトマトとグァバジュースと用意していた。ジュースはコットンで口に含ませてもら…

携帯電話を首からぶらさげている件

介護が始まった時、平日昼間に電話があちこちから頻繁にかかるようになった。急を要する場合もあるし、そもそも平日の昼間しか連絡をとれない相手が多い。 <入院中の例> 病棟の看護師(本人の生活に関することや医師からの連絡など) 病院の相談員(退院に…

無くなる家からもらわれて行った竹

義実家売却の契約が済んで、片付けていた時期のこと。 私は疲れていよいよ「どうしたらいいんだろう」と感じていた。夫は義母の余命宣告からせっかく10年以上もやめていたアルコールを再開させてしまい、さらに具合が悪い。 そう言えば、結婚した数年後に…

結局は何を書きたいのか

過去の記録を読みながら介護の話を書くことに疲れちゃった。ちょっと書き方を変えたくて考える。 初めは義両親について印象に残っていることを、記憶だけで書いた。でも興味をもってくださる方があると知り、途中からは過去に書いたメモを見ている。時系列で…

義実家売却契約は完了、でもまだ忙しい

土曜日に無事、契約書を交わして義実家は不動産屋さんに売却した。でもその後も休む暇はなく、月末に家を引き渡すまでに全てを片付けつつ、義父が施設に入る準備もある。 <日曜日> 一日くらいは休もうかと思ったけれど、やはりベッド周りを片付けに義実家…

義母の説得と義実家の売却契約

いよいよ義実家売却のため、名義人である義母の意思確認の日になった。 司法書士が病院に来てくれるのはありがたい。しかも義母の余命宣告で時間がないので、同時に契約も出来るよう不動産屋さんを連れて来てくれると言う。 話はこちら ↓ の続き 待ち合わせ…

介護のスケジュール調整で混乱する日々

私は義両親と同居したことは無いので、介護の苦労の一端しか知らない。ただ仕事と両立させる苦労はわかる。元々軽い立場で助かったけれど、役職にあるような人なら左遷されたかも? ある一日の記録から、特に電話要件の多かった日のこと。かかわる人が多くな…