いつか愛せる

DVのその後のことなど

2023-01-01から1年間の記事一覧

寺内貫太郎はなぜDVではないのか

最近、古いドラマ「寺内貫太郎一家」を観ている。リアルタイムでこれを観た人は、多分60代以上かな? 私も、悠木千帆(樹木希林)さんの決め台詞の「ジュ~リィ~~!」くらいしか知らない。 半分はコントのようで、石屋さんを経営する主人公は絵に描いたよ…

電話の着信に翻弄された日

昨日は久しぶりに、携帯電話マナーモードの振動トラウマが復活しそうになった。 私は義両親の介護が始まって以来、仕事中も着信に気付けるよう電話を首から下げて、義両親が亡くなった今も続けている。 昨日の最初の電話は、090で始まる知らない番号から。電…

緊急事態の継続は脳の勘違いを引き起こす

昨日の記事の中で、「長いこと脳が緊急事態を継続していると、それが平常モードだと脳が勘違いを起こす」と書いた。私は治療は受けていないので、単なる私見。実は脳の勘違いという言葉は、夫の通院先で聞いた。今日はその話。 日本中が忘れられない3.11…

脳みそが臨戦態勢だったらしい

昨日の記事で、過去に私が(恐らくトラウマのため)フリーズしてしまった話を書いた。私はもうそんなことはないけれど、人によっては何十年も引きずるし、一生治るかどうかもわからない。だから、誰もが時間経過によって治るという誤解を招きませんように。 …

偏見がひとつ減った経験

20年以上前、DV経験をふり返ってひたらす綴っていたころのこと(その原稿が自分の本の元になった)。私は休日ごとに女性センター付属の図書室へ行き、あるいはド⚪︎ールコーヒーにノートを持ち込んで書いていた。そんな時のこと。 ド⚪︎ールのカウンター前で数…

ゆるしを考えるのが無駄な時期

DVの渦中から、なぜ夫を「ゆるそう」「ゆるさなくては」と思っていたのか。そこから書いてみようかな。あくまでも現在の私が当時の私を分析するので、リアルタイムで考えていたわけではなし。 (念のため被害当事者の方へ。暴力の描写はいっさい書きませんが…

母は終活に熱心

先日の鎌倉旅行のお土産を持って、久しぶりに自分の実家へ行った。父は入院していて弟は仕事で、いるのは母だけ。かつて義母が「ご両親が元気なうちにたくさん会いにいってあげてね」と言ってくれたことを思い出す。 なんとなく「お義母さん、今日は自分の実…

「forgive」か「forget」か

ゆるすことの実体験を書き始める前に、また寄り道している。ブログを始めて、すでにふたりのブロガーさんから「ゆるせないから忘れる」という言葉をお聞きした。 なるほど。忘れられればOKだと思う。「忘れる」のはゆるすことの重要な要素のひとつじゃなかっ…

掃除機問題に決着か

我が家の掃除機問題がついに解決を見た・・・・と、思う。何度か書いたけれど、古い掃除機が壊れてから掃除機が定着せず、4度も買い直す羽目になった。 数年前から夫が掃除機をかけてくれるので、機体の選択もまかせている。コード式で追従してくれず、引っ…

防犯のために持ち歩くお守りの話

防犯と見守りとお守りの3つの機能を持つ商品のニュースを見た。通常の防犯アイテムは基本的にカバンに入れて持ち運ぶが、追われている最中にカバンの中を探したりスマホのアプリを立ち上げたりする暇はない。カバンを振ることで防犯ブザーが作動し周囲に知…

書き出せない理由から書く

出したい本の下書きを書き進めようと思ったのに、肝心な部分をなかなか書き出せない。ならば書きにくい理由を書こうと開き直る。とりあえず今までに書いたゆるし関連の記事を拾ってみた。書きたいことそのものでなく、周囲にあるようなことしか書いていない…

中学生とネットの誹謗中傷を考える話

中学校の授業でネット中傷を考える、すごくいい内容だと思ったのでご紹介。ネットだけでなく、コミュニケーションについて若いうちから考えれば、世の中は大きく変わると思う。いじめも虐待もDVも、犯罪そのものが減るきっと。 【開成中学の特別授業】「加害…

そこ(共依存)に愛はあるんか?

久しぶりに図書館へ行った。読みたい本のうち1つは在庫あり。論文に私の著書を引用してくださった小西真理子さんの「共依存の倫理-必要とされることを渇望する人びとー」。これは論文から4年後の2017年に書かれたので、小西さんの現在の考えや目指すもの…

とにかく書かなきゃ本にならない

漠然と「本の続きを出したい」と言っても、原稿はまだ出来ていない。ブログに下書きのような文章を80本以上UPしただけ。 でもおかげで書きたい事がはっきりして、当初考えていたより盛りだくさんになってきた。やっぱり私は、頭の中だけでは理論や文章の組み…

望みを言えない女の子

共依存の記事を書いて思う。多分、もともとの私は、人の世話に明け暮れる共依存の状態に陥りやすいタイプ。もちろん病的だったとは思っていない。周囲を振り回すタイプの夫との相性でハマっただけ。 ところで、共依存に陥りやすいタイプとはどういう性質かと…

論文から共依存⑤第三者にはわからない

昨日の記事を読み返して気付いたことを書いてみる。小西さんは論文内で、私が「シェルターを勧められたが受け入れることができなかった」と書いている。 うん、支援や研究をする立場からはそうなるよね。シェルターへ逃げることが正しいのにそれに従えなかっ…

論文から共依存④肯定的な要素?

小西真理子さんの論文から、共依存について考える話の続き。前回の記事はこちら。 論文の全文はこちら↓「共依存」再考―フェミニズムによる批判の検討― https://www.jstage.jst.go.jp/article/rinrigakukenkyu/45/0/45_123/_pdf/-char/ja 今回は論文の中のこ…

昔、高速道路でエンストした話

来年以降の旅行に思いを馳せた。とにかく長距離移動は夫が無理。いつでもトイレに行ける環境が必要。車はとっくに手放したし、そもそも短気だから運転してほしくない。電動アシスト付き自転車で行ける超近場も考えなくては。 そういえば結婚する少し前、車で…

母と義母と、旅行と帰郷と最後の対面

自分が新婚旅行以来31年ぶりの夫婦旅をしたことで、親世代の外泊や帰省を考えた。 私の母は出身地が遠くても毎年帰郷したし、子育てが終わってからは友人との旅行や外出もする。ただし夕飯を作る時間には急いで帰宅した。食事の支度は誰でも出来るからゆっく…

小旅行の報告③

10月16日(月)の2日目は江ノ島で過ごしました。快晴で暑かった~ 海辺でも森の中でも、ほぼ常にとんびが餌をねらいながら旋回して、鳴き声も聞こえました。海辺だけどカモメはほとんど居ないのですね。 弁財天中見世通りをのぼる際、すでに厚着の夫が暑さで…

小旅行の報告②

10月15日(日)雨と強風の中、11時半ごろ鎌倉駅に到着。江ノ電に乗り変える前に休憩しようと、駅近のお洒落なカフェに入りました。 「ご予約は?」「していません」 「1時までになりますが大丈夫ですか?」「大丈夫です」 白いテーブルクロスにカトラリーが…

小旅行の報告

無事に31年ぶりの旅行を終えて帰宅しました。ブログは完全にお休みしました。向こうで更新するつもりだったのに 夫がノートPCを持っていく予定でしたが、日曜日は大雨☔️だったんですよね。傘もあるし、PCを持つのは諦めました。どうやって駅まで行く?と、雨…

31年分の小旅行します。

本日から17日(火)まで鎌倉2泊3日の小旅行をします。結婚31周年記念で、新婚旅行以来の旅行(30周年の昨年に行こうとしたけど夫の体調不良で諦めた)です。もう少し体力のあるうちに行って遊びまくりたかったものの、やっとこんな日が来てうれしいです。 …

親戚中でただひとり

介護の話の続きを書こうとしたけれど、その時期の記録がグチャグチャで気が滅入る。今回は義父の家系の話を書こうと思う。 義父は10人兄弟だったらしい。なぜか家庭運の極端に薄い兄弟だった。その10人兄弟の次の世代では、同じ苗字を名乗る男子はたったひと…

性加害・性暴力・性虐待の使い分け

今まであまり意識していなかった言葉。今回のJ事務所の件では「性加害」「性暴力」「性虐待」どれを使う人が多い? 日本のメディアは「性加害」を使っている。 日本版性暴力対応看護師の資格を持つ飛紅真さんが「性加害」という言葉が使われることを批判して…

論文から共依存③「愛の関係性」?

昨日の記事は書いている途中で息切れしてしまったので、本日続きにチャレンジ。初めてお読みくださる方は是非、10月10日の記事からどうぞ。 昨日はこう書いた。↓ 論文では私が守ろうとしたものを「愛の関係性」と表現してくださった。確かにそれは私にとって…

論文から共依存②私が守ったもの?

「共依存」再考―フェミニズムによる批判の検討―という論文に取り上げてくださったうちの最後の6行、私の過去についての解釈を、私自身が考える。 論文からの引用が青文字。(若干ですがDV時代のことも書いたので当事者の方が読む際にはご注意ください。共依…

論文から共依存を考える①

論文(10年前のものだけど)の内容を理解するためにも、要点をまとめてみる。ズレがあったらご免なさい 論文のタイトルは「共依存」再考―フェミニズムによる批判の検討― https://www.jstage.jst.go.jp/article/rinrigakukenkyu/45/0/45_123/_pdf/-char/ja 上…

カルトからの脱出

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の解散命令が請求されると知り「やっとそうなってくれた」という気がする。下の記事は、元統一教会2世の思い。 解散命令請求への宗教2世、被害者家族の受け止め 「1分でも1秒でも長く時間を過ごして」との2世の思い http…

義母が亡くなったことを伝えた

少し久しぶりに介護の話の続き。義母の火葬が済んで以降、夫は不調が続いた。精神的にも不安定だし再飲酒もしていた。義母の最後の時に間に合わなかったことが、かなり尾を引いていた。前回のお話はこちら↓ ところが平日のある日、急に動き出した。2018年の1…